Sauvinium

Juicy Pale Ale

ネルソンソーヴィンというNZ産のホップ品種は、興味深いことに、この品種に見られるような独特のフレーバーが、通常のホップにない品種特有の成分に由来することが近年の研究によって判明しています。調査によると、このホップによってビールにもたらされる白ワイン様の独特なフレーバーは、ネルソンソーヴィンから発見されるまでは未知の成分だった「3S4MP」と「3S4MPA」という2つの有機化合物に由来することが分っています。このようにネルソンソーヴィンという特別なホップのキャラクターを存分に引き出して、皆さんに楽しんでもらうため、苦み付け以外のホップはすべてこの品種単一で挑みました。ビールを口に含んだ瞬間の第一印象は、ダンクな香りがぶわっと押し寄せます。この良く使われる「ダンク」という言葉についての忽布古丹醸造の醸造長の見解としては「スモーキー」という言葉が当てはまるように思っています。特に、このネルソンソーヴィンではその「スモーキー」なキャラクターを強く感じたため、文献を確認してみたところ実際に先述の3S4MP単独の官能評価において「グリーン」「スモーキー」が突出しているという結果が得られているようです。お手元にこのビールがあるお客様も是非ネルソンソーヴィン特有の「スモーキー」な一面を探してみてください。他には、グレープフルーツ、ライチ、グーズベリー、そして白ブドウを連想します。やはり、トロピカルフルーツ系のキャラクターを持つホップが多い中、独特なプロファイルを持つネルソンソーヴィンは未だに私たちにその面白さを示し続けてくれています。私たちは研究者ではありませんが、研究結果をもとに原材料を理解し、ビールの中で存分にその原材料を活躍させることができます。これぞ本当の、ネルソンソーヴィンの真髄だと言わんばかり暴れ具合です。

ABV
6.0%
IBU
30