少し間が空いてしまったIPLですが、今後私たちのブルワリーの顔となってもらえるようなスタイルになるよう、毎レシピ毎レシピ試行錯誤を繰り返しています。
グラスの中の黄金色に輝くボディは見た目にも愉しめる美しさです。いくつかのトロピカルフルーツ系ホップを複雑に組み合わせ、味にも香りにもジューシーなIPLに仕上がりました。
また、今回は私たちが醸造所を置く上富良野町でかつて開発され、世界からその個性を評価されている、ソラチエースを一部使用したことにより、トロピカルなフレーバーの先に、切り出したばかりの杉材のようなウッディなフレーバーがユニークな印象を与えてくれました。これは一見、飲み物の味わいとして想像するのは難しいかもしれませんが、ウイスキーやワインなどで行われる樽熟成の木の風味は、蒸留酒や果実酒に限らずビールにもまた同じように味わいの複雑さや、奥行きを与えてくれます。
このビールは樽に寝かせたものではありませんが、それに似た印象をソラチエースというホップがもたらしてくれました。これはあきらかに万人受けのフレーバーではありませんが、一度飲めば癖や虜になってしまう人も少なくないというのもまた事実だと思います。空知を全身で感じるかの如く爽やかで華やかな風をビールから浴びてみてください。