Enigmatic Red IPA

American Red IPA

ホップの名前は、偶然にもギターコードのようなイニシャルを持つものが多いと思いませんか?有名どころだといわゆる「C系」と呼ばれ、Cascadeなどのように「Citras:柑橘系」のキャラクターが多いと言われています。では、Eから始まるホップはどうでしょう。そんな疑問から着想を得て、今回はEのコードを持つ2つのホップで、耳以外で楽しめる旋律を組み立てました。
これは一昔前のアメリカのIPAのような懐かしさがあり、5年以上前からクラフトビールを好きになった方にはどこか懐かしさすら感じられるかもしれません。また、最近クラフトビールを飲み始めた方には数年前のクラフトビールシーンに想いを馳せることができる、そんな仕上がりになったのではないでしょうか。
もちろん、このビールは懐古主義的なものではなく、「新時代のモルトやホップを駆使して奏でられているニュー・ミクスチャー・レッドIPA」です。モルトは「RED X」を使い、カラメルのもたつき感を抑えつつ綺麗な色味を引き出すことを狙いました。ホップは、意図して柑橘系のキャラクターをチョイスせずに、ベリーやパッションフルーツ、さらにはダンクな余韻を宿しています。飲みごたえのあるボディはIPAでありながら甘みすら感じられますが、IBU 70の苦味は伊達ではなく、後からじんわりと、しっかりと効いてきます。アルコール度数はIPAにしては低めの設計なので、まったり飲めるのもこのビールの魅力です。こんな、ロックとクラシックを融合させたようなRed IPAはいかがでしょうか

ABV
5.5
IBU
70