Nelsonic

West Coast Pilsner

IPAのようにホップがきいていて、Pilsnerのようにごくごく飲めるWest Coast Pilsner、Nelson Sauvinをメインに据えての登場です。
ニュージーランドが産んだスターホップであるNelson Sauvinは、ニュージーランドのワイン銘醸地であるネルソン地区で産まれ、その地区で親しまれていたワイン用のブドウ、ソーヴィニョン・ブランのような香りが特徴的だったためにこの名前がつけられました。登場以来世界中のブルワーたちに愛され、25年経った今でもその人気は衰えを知りません。
今回はこのNelson Sauvinのサポート役として上富良野産のカスケードをあわせて、白ブドウのような甘い香りに、すこし青々しいオレンジのような香りをプラスしてみました。ビールのベースはシンプルなピルスナーにして、この2種類のホップの魅力をダイレクトに感じられるようにしています。
ひとつおもしろいのは、Nelson Sauvinの香り成分の中には加熱するほどその香りを増すものがあります。通常、ホップの香りの成分は麦汁の煮沸中に揮発して飛んでしまいます。それを防ぐため、煮沸の後にホップを投入するワールプールホップなどで香りをつけるのが普通です。その際、香り成分の揮発を防ぐため、ホップを入れる前に麦汁の温度を下げることもよくあることです。それなのに、煮れば煮るほど香りが増す成分があるというのは異質で、とてもおもしろい性質だと思います。
今回の仕込みではこの性質を活かすために、Nelson Sauvinの一部はしっかりと煮沸して香り成分を引き出しています。
白ブドウ、オレンジ、グレープフルーツの瑞々しいアロマと、Nelson特有の香り。クリーンですっきりとしたピルスナーの飲みごたえが爽快な一杯になっています。日差しや風を感じながら飲んでいただきたいです。

ABV
5.5
IBU
28