Midwest IPAというスタイルには厳密な定義はありませんが、アメリカンIPAらしいしっかりとした苦味やモルトの存在感、ホップの香りとフレーバーを強く引き出した、ブラウンカラーのIPAとしてこのスタイル名をつけました。
かつてアメリカからやってきたIPAは、日本にとってまさに「異邦」のビールでした。力強い苦味や独特のホップアロマは、それまでのビールとは違う、新しい世界への憧れを感じさせるものだったと思います。今回は、クラシックなアメリカンIPAをベースにしつつも、ホップの使用量は現代基準ギリギリまで増やして、パワーアップして再構成するようイメージで仕込みました。
使用したのは上富良野産カスケード、Chinook、Centennial、Simcoeを中心としたアメリカンホップです。カスケードやCentennialの柑橘・フローラルな香りに、ChinookとSimcoeのシャープな苦味や樹脂感を重ね、クラシックなアメリカンIPAらしい輪郭を作っています。最後のドライホップではVic Secretを少量加え、パイナップルを思わせる甘くエキゾチックな香りを引き出し、単なる昔ながらのIPAではない驚きをプラスしました。
グラスからは、まずVic Secretの甘いアロマが感じられます。一見、華やかで現代的な印象ですが、飲んでみるとしっかりとしたモルトの風味と、力強い苦味が広がります。ホップの香りだけが前面に出るのではなく、モルトの厚みと苦味が土台となり、そこにホップの風味が重なることで、非常に硬派な飲み口に仕上がっています。
かつての知らない世界への憧れを呼び起こすような香りと味わい。今と昔、その両方を楽しんでもらいたいビールです。
- ABV
- 6.5
- IBU
- 75
