【定番ビール -HOP KOTAN ORIGINALS-】
皆様、大変お待たせいたしました。
醸造開始から1年8ヶ月、いよいよ忽布古丹醸造の「顔」となる定番ビールをリリースする運びとなりました。
私たち忽布古丹醸造は、2018年8月の忽布古丹ファーストリリース「Made in Kamifurano LAGER」と「Made in Kamifurano ALE」（2017年産上富良野ホップ使用）以降、毎週1～2種のビールをリリースし続け、今までに120種類以上の限定ビールをつくってきました。
忽布古丹醸造の目的は大きく2つあります。
① クラフトビールの一番の魅力である「多種多様性」を知っていただき、そして楽しんでいただく。
② 上富良野産ホップを100％使用した、美味しい高品質のビールをつくる。
※一年を通して上富良野産ホップ100％のビールをつくり続ける（モルトも地元産100％が最終目標）
この二つが大きな目的であり、つねに②で①が出来るようになることが忽布古丹の目標です。
いままで忽布古丹醸造がつくってきたビールは、大半が海外産のホップで、上富良野産ホップの割合はとても少ない状況です。
でも、やっと昨年2019年産上富良野ホップから収穫量も増え、一部のビールに関しては一年を通して上富良野産ホップ100％使用のビールをつくり始めることができると判断しました。
とは言え、忽布古丹がつくる全てのビールを上富良野産100％とするには、まだ収穫量は足りず、そして「多種多様」のビールをつくるという観点からすると、ホップの品種がまだまだ足りていない状況です。
ですが、創業当初からの醸造プランとして、
・創業時は多種多様な限定ビールの醸造に重点を置きつつも
・環境（＝上富良野産ホップ）が整い次第、1～3種の定番ビールを醸造する
・そしていずれは定番も限定もALL上富良野産ホップで醸造する
このような計画および目標を持ち続けております。
最終的な目標まで辿り着くためには、
本当に気が遠くなるような長期的計画が必要なわけですが、それを実現させるための長い道のりの中では、要所要所で色々なポイントがあると思います。
今回リリースする定番シリーズ-HOP KOTAN ORIGINALS-がまさにそのタイミングの一つと言えます。
今までの限定ビールシリーズは忽布古丹醸造にとって「序章」の位置づけです。
私たちは、上富良野産ホップでビールをつくるために、上富良野町にブルワリーをつくりました。
ですから、上富良野産ホップ100％のビールを通年でつくり始める、今回の-HOP KOTAN ORIGINALS-からが、忽布古丹醸造の「第1章」の始まりということになります。
なお、今回の
定番ビールシリーズ＝HOP KOTAN ORIGINALS
の誕生により、
今までは特にタイトルをつけていなかった限定ビールを、今後は
限定ビールシリーズ＝HOP KOTAN FREEDOMS
とさせていただきます。
忽布古丹醸造が使用する上富良野ホップの特徴ですが、まず品種はカスケードです。アロマ、フレーバーの傾向としてはオレンジ寄りの柑橘フレーバーが主体ですが、アメリカ産のカスケードと比較すると、全体的にとても優しい印象です。
そのため、アメリカをはじめ、ヨーロッパや南半球の人気のあるホップ、例えるならば”世界選抜”のスターホップに慣れてしまっている方には、もしかするとホップの特徴は穏やかに感じるかもしれません。
上富良野産ホップで何度も試作を繰り返してきた私たちの感想としましても、アロマの強弱だけで言ってしまうと、世界選抜に対して、北海道選抜といったところかもしれません。
今までは、「つくりたいビール」に合わせて、世界中のホップを探しては、好きなホップ、人気のホップ、ときには派手なホップを選んでビールをつくってきました。
忽布古丹醸造も、限定シリーズ「HOP KOTAN FREEDOMS」の中で、今後もしばらくの間はスターホップ達のお世話にもなるつもりです。
これから、定番シリーズ「HOP KOTAN ORIGINALS」で必要になるのは、「上富良野産ホップ」に合わせて、どのようなビールをつくっていくのか、といった、ある意味では他のブルワリーにはできない、今までとは違う視点からのビールづくりにも取り組んでいくことになります。
その取り組みの中では、さらに「どのような状態で上富良野産ホップを使用するのか」といった、じつはとても深くて難しいテーマとも向き合う必要があります。
今まで一番多く使用してきたのは、収穫後のホップを乾燥させた状態で使用する「ホールホップ」です。
2018年、2019年と、2年連続でホップの収穫時期には、ホップを収穫直後の瑞々しい生の状態で使用する「フレッシュホップ」の仕込みもしました。
でも、何度も上富良野ホップの仕込みを繰り返していくうちに、どうすれば、この目の前にある上富良野ホップの特徴を最大限にビールの中で表現できるのだろう。
私たちが何度も悩み、考え、行動し、試行錯誤の末にたどり着いた答えはホップの「ペレット加工」です。
通常、海外産ホップはペレットホップを使用するのが当たり前の感覚ですが、地元産ホップを自社でペレット加工するブルワリーは、国内では私たちが初めてかもしれません。
それがイコール凄い事、というわけではありませんが、私たちが本気で上富良野産ホップと向き合っていることはご理解いただけると嬉しく思います。
正直、世界選抜のスターホップの派手さと比較してしまうと、「地味」という言葉が当てはまるのかもしれない2019年産上富良野ホップ。
そのホップをつかって、いかに美味しいビールに仕上げることが出来るか。それが僕らの使命でもあるわけです。
派手さはないかもしれませんが、「バランスのとれた、綺麗なビールに仕上げること」
飲み疲れしないビール、もう1杯飲みたくなるようなビール、
これを、HOP KOTAN ORIGINALSの最大のテーマとして、この度皆様にお披露目させていただきたいと思います。
忽布古丹醸造が上富良野でビールをつくり始めて分かったこと。
当たり前のことなんだけど、初めて深く実感したこと。
「ホップって農作物なんだなぁ」
一歩、ブルワリーとして、そしてブルワーとして成長した気がしています。
今回お披露目するのは、
2019年産ホップを使用した、HOP KOTAN ORIGINALSですが、
あと半年もすれば、2020年産のホップ収穫が始まります。
毎年毎年、
ホップの成長、変化と共に、HOP KOTAN ORIGINALSも成長、変化します。
そして忽布古丹醸造も成長、変化し続けていきたいと思っておりますので、
ぜひ、美味しく楽しく温かく、私たちをお見守りいただけますと嬉しく思います。
それでは、HOP KOTAN ORIGINALSのラインナップをご紹介させていただきます。
今回お披露目する忽布古丹の定番、-HOP KOTAN ORIGINALS-は全3種類です。
地元で栽培されている農作物を少しでも多く取り入れたビールをつくりたい想いから、有機栽培の富良野産ハスカップを使用した、フルーツビールもラインナップに入っております。
※ハスカップ：
名前の由来はアイヌ語の「ハシカプ」。「枝のうえにたくさんなるもの」を意味します。
ブルーベリーに見た目は似ていますが、ブルーベリーが球体なのに対して、ハスカップは丸みを帯びた円錐形なのが特徴。酸味はブルーベリーより強めで、皮が薄く、水分含有量が多いため、食べた瞬間に甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。
ハスカップは不老長寿の果実と言われており、カルシウム、鉄、ビタミンＣ、Ｅ、ポリフェノールなど、他の食べもの、果実とは比べものにならないほど多くの栄養成分を含んでいます。
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-HOP KOTAN ORIGINALS-
【upopo -ウポポ-】 ※ウポポ＝アイヌ語で「歌」の意味
Style:Pilsner
ABV:5.0% IBU:25
爽やかなホップアロマと軽やかなモルト風味のハーモニー。苦みも心地よい軽快ピルスナー
2019年産 上富良野ホップ100％使用
【nonno-ノンノ-】 ※ノンノ＝アイヌ語で「花」の意味
Style:Pale Ale
ABV:5.0% IBU:37
柑橘類を想わせるホップフレーバーと上面発酵らしい芳醇な香り。心華やぐペールエール
2019年産 上富良野ホップ100％使用
【haskap -ハシカプ-】 ※ハシカプ＝ハスカップのアイヌ語読み
Style:Fruits Saison
ABV:7.0% IBU:10
ハスカップの心地よい酸味とセゾンの複雑なフレーバー。鮮やかな紅赤色のフルーツエール
2019年産 上富良野ホップ100％使用
2019年産 富良野ハスカップ100％使用
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なお、
HOP KOTAN ORIGINALSはボトルの販売も予定しています。
瓶ビールの販売開始は3月中旬～下旬の予定です。
今までの樽ビール同様、瓶ビールのお取引先様を大募集いたします。
ぜひご検討いただき、ご連絡いただけますと幸いです。
初めてのお取引をご希望されるお客様は、弊社ホームページのコンタクトフォームよりお問い合わせいただけますと嬉しく思います。
また、弊社WEBショップでも準備が整い次第、販売開始予定です。
それでは皆様、
定番シリーズ -HOP KOTAN ORIGINALS-
限定シリーズ -HOP KOTAN FREEDOMS-
何卒よろしくお願い申し上げます。
