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American IPA

醸造の世界にも100%はありません。晴天と聞いていた日に気まぐれな雨が降ることがあるように、予想していたこととは違うこともしばしば起こります。今回のIPAは「濁るはずの手法」と「濁らないはずの酵母」という、2つの矛盾するファクターをぶつけ合うユニークなチャレンジを試しています。皆さんはどうなると思いますか?私たちは、溢れ出して逃げてしまいがちなホップの強い芳香を濁りの中に閉じ込めたかったため、濁る方に期待してベットしました。さて、晴れやかでクリアネスな外観になったのか、曇り空のように濁った外観になったのか、このビールの結末どうでしょうか。その答えは、「完成時には薄く濁っていた」です。しかしながら、皆さまのグラスで見せる表情はまた違うかもしれません。物語の続きと思ってその外観と味わいについても変化をお楽しみください。
また、とにかくホップを引き立てるために、IPAにしては低めのアルコール度数と、低めのIBUに設定しました。かといってSessionでもない。少量を3回に分けたトリプルドライホッピングにより、ボリュームのあるトロピカルフレーバーを溶け込ませました。グレープフルーツ、オレンジ、白ブドウを連想させます。果汁のような甘さを再現するために麦芽のブレンドと、糖化工程を工夫して、厚めのボディにしています。通常はドライなIPAを好む私たちですが、たまには飲みごたえのあるIPAも飲んでみたくなるものです。真夏のピークが去った今日この頃に、じっくり味わって飲めるIPAを作りました。

ABV
5.5
IBU
45