今回は南半球のホップを中心にIPAを作りました。特にニュージーランドやオーストラリアからもたらされるエキサイティングなホップは、近年「NEW WORLD HOP」とも呼ばれるほど、世界から熱視線を浴びています。代替不可能な独特のキャラクターや、フレーバー強度の高いホップが次々と世界に羽ばたき、世界中のブルワーやビール好きを驚かせています。私たちはこれまでも南半球のホップを主役にしてきたビールを作ってきましたが、今回はそれぞれ単体でも充分に素晴らしいホップ品種を、私たちのインスピレーションと匙加減でブレンドし、南半球ホップの特徴をすべて盛り込んだような贅沢なIPAを作りました。仕込みの最終期にホップを投入することをレイトホッピングと呼んだりしますが、レイトホッピングにはMotuekaを、そして1回目のドライホッピングには3種類の南半球のホップを使いました。ここで使った3種類のホップは、イマジネーションの余白として伏せておきます。最後に、オイル含有量があらゆる品種の中でもトップクラスで含まれているGalaxyを大量に投下しました。温度が低いうちは針葉樹のようなウッディなエッジのあるIPAですが、少し温度が上がってくると忽ちメロン、マンゴー、ピーチ、パイナップルなどの南国果実のトロピカルなキャラクターが顔を出してきます。トロピカルなホップのフレーバーにより、実際の数値よりも甘く感じられますが、味覚は甘いと感じているのに、のど越しはドライなことにお気づきになることでしょう。それゆえ、多少温度が上がってきても、フレーバーが満開のまま、最後までスルスルと飲み進めることができると思います。
- ABV
- 6.5
- IBU
- 65