現現現世

Brut IPA

このビアスタイルは、辛口のシャンパンであるBrut(ブルートもしくはブリュットと発音)に由来しています。酵素を使用してドライフィニッシュを実現した辛口のIPAとして、数年前に流行しました。酵素は、複雑な糖分を酵母が消費できる単純なものに分解します。その結果、ビール中に残る糖分は少なくなります。実際に私たちが使用する糖度の単位であるプラトーがゼロを指しているのを初めて目の当たりにしました。いわば「究極にドライなIPA」と言っても過言ではありません。ビールのスタイルやトレンドについて議論するとき、反応は極端になる可能性があります。私たち自身もこのスタイルについては、議論の余地があるビアスタイルと考えていて、挑戦するのに時間がかかってしまいました。特にホップの面で、シャンパンのような仕上がりを託せる品質とフレーバー強度を持つホップには当時出会うことができませんでした。その後、多くの企業の努力により、新鮮で強力なホップが次々と手に入る環境が整ってきました。そして、今私たちは本当に新鮮で状態の良いネルソンソーヴィンと濃縮カスケードホップを保有することができています。その2種類は特に、白ブドウやグーズベリー、そしてグレープフルーツのフレーバーを持ち、辛口のIPAに彩りを持たせてくれました。むわっとダンクなアロマ、白ブドウや、グーズベリーのような青い果実の爽やかなフレーバー、強炭酸の刺激と強すぎない苦みのドライビターフィニッシュは、食事と一緒に楽しめば口の中を何度もリセットしてくれます。酵素然り、冷凍やチルドで保管・流通される新鮮なホップ然り、現代的、近代的な科学や企業のサービスの恩恵を受けなければ実現しようのないIPAとなりました。甘みが全然全部なくなって、キレッキレになったIPAをお試しください。

ABV
6.0
IBU
42