王道進行

German Style Pilsner

数多くのピルスナーを作り続けてきた忽布古丹醸造ですが、意外にもジャーマンピルスナーを作ったことはありませんでした。ピルスナーの元祖であるチェコスタイルよりも、ボディと色がライトで、ドライでパリッとした飲み口が特徴のオールモルトのラガーです。トーストしたパンや、クラッカーのような穀物の風味が豊かな味わいです。同じくドイツのラガーに属するへレスと比べると、ホップの風味と苦味はハッキリしていて、心地よい余韻が続きます。炭酸は強めで、口の中がサッパリするので、あらゆる料理との相性が良いのも魅力の一つと言えます。忽布古丹醸造のラガーの発酵管理には王道進行とも呼ぶべき型・パターンがあります。私たちはこの進行に忠実に従い、発酵温度を上昇させたり、下降させたりして、酵母が奏でる美しい旋律を引き出しています。特に今回は、理想とする健康な状態の酵母と、投入量を揃えることができたため、安心して発酵と熟成を見守ることができました。また、超低温で発酵させた今回のジャーマンピルスナーは癖がなく、クリーンな味わいを達成できました。繰り返し醸造してきた定番のピルスナーである【upopo-ウポポ-(Pilsner)】から得られた成功や失敗のフィードバックから、揺るぎのないメソッドを確立していきました。その王道進行を使って、作り上げたジャーマンピルスナーは、どこか飲み慣れた味わいでありながら、退屈しないアレンジを施しています。それは、通常の王道たるジャーマンピルスナーには使用しないはずの新しい品種のドイツ産ホップを使用したこと由来します。そのホップが響かせる奥ゆかしいタンジェリン感が原型のジャーマンピルスナーを壊すことなく共存しています。依然変わりなく、ラガーの「王道」はこのジャーマンピルスナーと言わんばかりの硬派な仕上がり。

ABV
5.0
IBU
35