AKIRAがいるさ

Raw Ale Style Pale Ale

私たちの使い慣れた上富良野産カスケードホップと、アメリカ産の濃縮カスケードホップを使って忽布古丹醸造の現在と未来を結ぶペールエールを作ってみました。最近ではすっかり私たちのお気に入りのオプションとなった「Raw Ale(ローエール)」という「麦汁を煮沸しない」麦汁の製造方法を用いてこのペールエールを仕込みました。通常、ホップは熱に触れることで苦味が増していきます。麦汁を煮込まない「Raw Ale」の手法を用いると、ホップをたくさん投入しても、高熱にさらされないため、苦味を引き出すことなく、ホップのフレーバーを麦汁に溶け込ませることができます。こうした利点も「Raw Ale」手法を用いる魅力の一つです。苦味指数であるIBUは定番商品の【nonno(ノンノ)-Pale Ale-】と同じ「33」に設定しましたので、是非飲み比べて頂いて、その苦みとフレーバーの違いをお楽しみください。ドライホッピングにはアメリカ産のカスケードホップを濃縮した「Cryo(クライオ)」という加工品を使用することで、より強いカスケードのフレーバーを取り込むことを試みました。現在のところ、「Cryo」は日本では製造できない加工品ですが、いつの日か国産ホップはこうした加工方法や品質管理まで世界標準に達していく必要があるのではないかと思っています。そのためには私たち日本のブルワリーが日本のホップ農家を支援したり、積極的な関係性を構築したり、仕組みを作っていかなければならないのではないでしょうか。日本のホップ産業の現状を憂いながらも、高品質のアメリカ産ホップを使用できる恩恵を噛み締めながら今回はCryoカスケードホップを使用しました。カスケードホップらしい柑橘のフレーバーと、強めの草っぽさ、松脂のようなウッディ感は、定番の【nonno(ノンノ)-Pale Ale-】よりもさらに強く表現できたと思います。今、私たちが持てるすべての技法や原材料を駆使して仕込んだカスケードホップシングルのペールエールをお試しください。

ABV
6.0
IBU
33