オーストラリア産の「Eclipse(エクリプス)」は、忽布古丹醸造では初めて使用するホップになります。使ったことのないホップでビールをつくる際には、できるだけシングルホップでその個性をはっきりさせたいものです。今回も使用したホップは少量のビタリング以外はすべてこのEclipseを使用しました。
2020年に登録されたこのホップは、マンダリン、柑橘類の果皮、松葉のようなパイニーさが特徴といわれています。実際にかいでみても、柑橘と甘いオレンジのような香りだけでなく、松脂のような清涼感のある香りがすこしあるのが特徴的でした。南半球ホップといえばトロピカル全開というイメージですが、それよりは締りのある香りです。
この特徴からイメージして、見た目はトロピカルだけど意外と飲むとさっぱり、苦みもしっかりなラガーをつくりました。
ホッピーラガーというスタイルはかなり自由なスタイルですが、今回はオーツ麦を通常よりも多めに使用しています。それによってうすく濁ったラガーの外観からは、レモンの皮、マンダリンの香り。ジューシーそうな見た目ですが口に含むと、甘みよりも柑橘類の皮のような爽やかさのほうが印象的です。飲みこむときにはパイニー(松っぽい香り)さも感じます。少し強めの苦みはちょっと意外性があって、うすく濁った見た目よりもさっぱりと飲めるラガーだと感じられるはずです。
Eclipseは「日食」という意味で、ビール名の「Eclipse Chaser」は「日食マニア」という意味になります。あまり聞いたことのない言葉ですが、日食を見るために世界各地を飛び回る人だそうです。ビール名を考えるために調べていたら見つけた言葉ですが、いろんな人がいて、いろんなホップがあって、世界は広いですね……。
このビールで「Eclipseマニア」になるかどうか、ぜひお試しください!
- ABV
- 5.0
- IBU
- 35