AKIRA QUEEN

Barley Wine

今回は特別なビールをつくりました。オリジナルのビアスタイルなども含めると約300種類以上のビアスタイルを作ってきた忽布古丹醸造でも、まだ仕込んだことのないビアスタイルはたくさんあります。その内の1つは、「ビールの王様」とも呼ばれる「Barley Wine(バーレイワイン)」です。Barley Wineは、ビールの中でも特別な存在として知られています。その名前は「麦のワイン」を意味しています。起源は18世紀のイギリスで、フランスのワインに対抗して、自分たちの国でも生産ができる「麦芽」を使ってワインのような強いお酒を求めたことが誕生のきっかけと言われています。ほとんどの銘柄で10%を超える高いアルコール度数と、長期熟成による複雑な香りと味わいが特徴です。味わいは、カラメルの香ばしさや、ハチミツなどの甘い果実香や、ウイスキーやブランデーのような熟成香が特徴です。炭酸は弱めで、口当たりはとろっとした質感を感じるほど滑らかです。細かく分類すると「英国式」のクラシカルなBarley Wineと、アメリカでホップ感を強めた「米国式」のBarley Wineがありますが、私たちの【AKIRA QUEEN】は「米国式」を意識して作り上げました。使用したホップは、アメリカ生まれの上富良野町育ちのカスケード100%です。カスケードホップと、麦芽の旨味と甘美な味わいが合わさり、蜂蜜に漬けたオレンジのような味わいと、松のようなウッディなエッジが印象的です。苦み指数であるIBUは一見恐ろしい数値のようにも見えますが、甘味を相殺する役割を果たしているため、そこまで構えて飲まなくても大丈夫です。綺麗で健康的な発酵に注意を払ったため、王様というよりは女王様の如く美しく、雑味のない綺麗なBarley Wineになった印象です。熟成とともに貫禄が増していくかもしれません。国産ホップ100%でバーレイワインに挑んだ例は聞いたことがありません。もしかしたら私たちが初めてかもしれません。少なくとも希少であることは間違いありません。冷えた状態から徐々に温まっていくことで、香りや味わいが変化していく楽しみ方もおすすめです。このビールはぜひ、ワイングラスやブランデーグラスに注いでゆっくりと楽しんでください。彼女は「AKIRA QUEEN」。Wanna try?

ABV
11.5
IBU
116