私たちが溺愛するドルトムンダーは今回が第４弾です。毎回違う性格のものを作り分ける楽しみは尽きることがありません。光沢と艶のあるクリアネスな外観は、かつて、濾過を疑われたほどです。創業から今も変わらず、無濾過ながら美しく磨き上げることが私たちのこだわりです。このスタイルらしい、厚みのあるフルボディな飲みごたえと、低温発酵・低温熟成でクリーンな味わいは、酵母の素晴らしい健康状態の維持と、緻密な温度管理よって実現しています。

七福神の紅一点と呼ばれる弁財天の名に相応しい華やかさと気品のある装いを期待して、今回ばかりはドイツホップではなくフランスのアルザス産ホップを使用しました。梨やハーブを想わせる華やかな余韻を醸しつつ、主張しすぎない慎ましさがこのラガービールには非常に合っています。また、抜擢したホップはシングルホップですが、投入のタイミングを3回に分けて、加わる温度と接触時間に変化をつけて、同じホップでも違った表情が複雑さを生むという手法を用いています。

モルトの豊かな味わいと、華やかで慎ましいホップの余韻、クリーンで後に引かない苦みは凛としています。フランスホップを着こなした、モダンで、エレガントなドルトムンダーは、フランスとドイツの両方の文化が息づくアルザス地方の美しさを想起させます。