Bine&Vine

Italian Grape Ale

上富良野の隣町、中富良野にあるワイナリー『Domaine Raison』様で栽培されたワイン用品種「シャルドネ」と上富良野産ホップの「ウィラメット」が手を取り合った、ブルワリー初のワインハイブリットなセゾンのご紹介です。ワイン用シャルドネをお譲り頂いた経緯としましては、幅広い分野に興味を持つブルワーの大西がDomaine Raison様のお手伝いをしていた中で繋がった話であり、やはり人と人との接触では面白いアイデアが生まれるということを改めて実感させられました。どのようなビールになったかというと、セゾン酵母を比較的低い温度でゆっくりと穏やかに発酵させることによって、エステル香は抑えつつ、上品なフルーティ&スパイシーに仕上げ、上富良野産ウィラメットによるハーバルで落ち着いたアロマになるように設計しました。通常、ビールで使用するブドウは果汁や果肉のあるものが多いですが、今回使用したシャルドネはワイナリーで使用されて、搾り残った果皮と種子です。果皮にはまだ香り成分が豊富に蓄えられており、中富良野の冷涼な地で育ったシャルドネの魅力を引き出すために発酵中のビールに大量投入しました。二次的な発酵を経て、よりまとまりのあるビールになったことに満足しています。結果、果皮由来の爽やかな白ぶどうの酸味と花のような香り、そして、種子由来のタンニンによる複雑で重厚な味わいに奥行きを感じます。シャルドネの華やかさをまとったセゾンは、もはやビールとワインの垣根すら取っ払うかのようです。上富良野と中富良野で育ったつる性植物であるホップ(Bine)とワイン葡萄(Vine)が巧みに絡み合ったコラボレーションをお楽しみください。

ABV
8.0
IBU
26