忽布古丹醸造では暗黙の了解で「禁断」とされていた辛い系ビールが遂に誕生してしまいました。コンセプトは「柚子胡椒」のようなBelgian Wit 。大量の柚子の皮と、かなり控えめな分量の青唐辛子パウダーを発酵中のビールに浸け込みました。柚子の香りはフレッシュで、Belgian Wit の酸味との相性は、飲まずとも想像できる約束された関係と言えます。柚子を感じたと思った直後に、喉奥に突き刺さる青唐辛子の鋭い辛味。控えめな分量にしたにもかかわらず攻め攻めな辛みが襲ってきます。たちまち、喉のあたりが熱くなっていくことでしょう。ところが、不思議なことに、気づけば辛味を追いかけるようにまた1杯、また1杯とグラスが口に運ばれてしまいます。「病みつき」というやつなのかもしれません。段々と辛味に慣れ始めている自分に気づくのではないでしょうか。やき鳥、天ぷら、餃子などの馴染みのある居酒屋メニューと合わせるのが良さそうです。フードペアリングの新しい相棒を見つけた方はぜひ教えていただきたいです。さっぱり柚子のシトラスフレーバーと、炭酸の発砲感に呼応するようにピリピリと効いてくる青唐辛子の刺激が偶然マッチしたBelgian Wit。Belgian Witの辛領域を開拓した一杯。心してかかってください。
- ABV
- 5.0
- IBU
- 22