イタリアンピルスナーを最初に聞いたとき、それはピルスナーに欧州種ホップをドライホップするだけの変わり種のビール種という認識しかなった。しかしながら、それだけでは無い、このビールスタイルは知れば知るほど良く考えられたスタイルです。
このスタイルはドライホップを行いますが、大丈夫なのかと思うほどの少量のドライホップの量です。一般的にドライホップを行うビールはもう少し多くのホップを投入しています。そのようなある意味常識(?)を持っていると、いい意味で裏切られることになります。これはビール醸造者の誰もが思うようで、世界中の醸造者が同じような感想が見られます。しかしながら、これを発酵途中で入れることがこのスタイルの肝になります。これらを発酵中にいれる事により、ホップの成分が酵母内で変化しているといわれています。独特な上品で華やかな香りがたちます。発酵学の深い造詣の賜物です。パンのようなモルトの香りと独特なハーブ状の香りが立ちます。本当に独特な風味は面白い風味のアクセントになっています。一部では紅茶のようなとも形容された風味はユニークです。
今回、「No seek, No find.」は受験の時に丸暗記した方も多いと思います。「求めなければ見つからない」という意味です。イタリアンピルスナーについて深く知らなければ、このビールスタイルについての優れた発酵技術は知らなかったろうと思います。本当に、ビールの世界は奥深いものです。
美食の国イタリア発祥のビールスタイル、お楽しみください。
- ABV
- 5.0
- IBU
- 29