何かとイベント事が続き忽布古丹醸造スタッフがオーバーヒート状態で駆け抜けている裏で、このKVEIK IPAのKVEIK酵母もタンク内でオーバーヒート状態で活発に発酵し続けていました。もはや忙しい時期を一緒に駆け抜けた一員と言っても過言ではありません。
ノルウェーの農家で先祖代々受け継がれてきたルーツを持つ伝統的なKVEIK酵母は通常の酵母では活動できない40℃を超えた高温でも活発に発酵を続け通常エール酵母の半分ほどの日数で発酵を完了することができ、ハイアルコールなスタイルを作るための高比重な麦汁を発酵させる事にも適しているタフな酵母です。発酵中のタンクから聞こえる勢いの良すぎる発酵音とタンクを手で触ったときに感じる温かみはKVEIK酵母を使用している時のみ感じられる異様な光景です。そんな短期間で活発な発酵を経てクリーンでトロピカル、ドライなIPAが仕上がりました。
KVEIK酵母とホップのアロマを引き立てるためにモルトの構成はシンプルにシングルモルトです。上富良野産カスケードホップをはじめ、アメリカンホップ二種をメインで使用しています。ホップの香りが相乗し合いホップ由来のマンゴーやピーチを感じさせる甘いトロピカルなアロマが強く印象的ですが飲み口は甘くなくドライでサッパリ。ボディも重すぎず酵母由来のほのかな酸味と苦みが心地よいKVEIK IPAと仕上がっております。KVEIK酵母を感じてお飲みください。