宿煙

Rauchbier

Rauch(「ラオホ」、あるいは「ラウフ」)は、ドイツ語で「煙」を意味します。ドイツのバンベルク地方で伝統的に造られている独特のスモーキーな香りと深い味わいが特徴のジャーマンスタイルのラガービールです。1500年代に起源を持つ伝統的なビアスタイルなのですが、嗜好性が非常に強いため、ビアバーや酒屋で見かける機会はあまり多くはありません。このビールには、ドイツのフランケン地方ジュラという、バイエルン州に属する地域のブナの木の直火で燻製・乾燥させた特別な麦芽を使っています。焚火やスモークハムを想わせる独特な風味をビールにもたらしてくれます。好き嫌いがハッキリ分かれるラガービールですが、一度ハマってしまうと病みつきになってしまうだけの深みがあるビールだと思っています。今回は過去最大量のスモークモルトを使用して、全く媚びていないスモークビールが出来上がりました。アンバーからブラウンの濃い色の外観で、ハイライトはオレンジ色を帯びています。しっかりとしたボディ感と、豊かな風味をもたらすカラメル麦芽を数種類ブレンドしているため、ビールだけでも満足感が得られるとは思いますが、フードペアリングによって一層、幸福感が増幅するのがこのビールの面白さです。それ故、このビアスタイルは、美食家に好まれている印象を持っています。ブナの木に由来する燻製香は、肉やチーズとよく合いますが、イカや刺身のような酒の肴とも実は相性が良いので、ぜひ魚介系のお料理とも合わせてみて頂きたいものです。滅多に作ることができない希少なビアスタイルです。是非この機会にお試しください。

ABV
5.5
IBU
28