Sorachi Hyper Dry

Japanese Style Dry Lager

構想に1年以上を要したレシピです。冬の料理に合う究極のラガーを追い求めた先に辿り着いたのは、オールモルトではなく、副原料にお米や、コーン由来のスターチを使って、スッキリとドライに仕上げたラガーでした。お米は地元空知郡上富良野町のホップ兼お米農家の大角さんからお譲り頂いたものです。忽布古丹醸造では、初めてとなるお米を使ったラガーの仕込みに緊張が走りました。前処理が必要となるため、代表堤野とヘッドブルワー鈴木は、仕込みの日の朝に普段よりも2時間早く工場に出勤し、いつもよりも肩に力が入った仕込みとなりました。1年以上の下調べを経て、万全のレシピ、計算しつくした麦汁の組成、適正な酵母の投入量、発酵温度のコントロール、炭酸の強さなど、あらゆる変数の制御に挑み、納得のいくものができたと思います。特筆すべき点は、2つ。1つ目は、忽布古丹醸造の他のラガーと比べて1.5倍の熟成期間を設けたことです。酵母にストレスを与えないように、「超過保護な熟成」を行ない、とにかくクリーンでドライなラガーに仕上げました。2つ目は、今年獲れた2021年産の上富良野ホップを100%使用したことです。使い始めの【Aki-Ra-Di, Aki-Ra-Da-Session IPA-】でも言及した通り、我々の予想は的中しました。2021年産の上富良野ホップはラガーと相性が良いことが証明できたと思います。細かいところを言えばキリがないほどこだわりを詰め込みました。代表堤野のテイスティングの頻度は創業以来一番多かったのではないかと思います。もしかすると、大手が作るようなラガーを作って、大手よりも高い値段で売ることに疑問を持つ方もいるかもしれませんが、僕らにとっては大手もマイクロブルワリーも関係ありません。低価格で、均一性があり、地域格差がなく、全国どこでも手に入るラガーを作り続けている大手ビールメーカーには尊敬しかありませんが、ラガーというビールが大手ビールメーカーの専売特許ということでもないはずです。僕らが今回のラガーを作った理由は、FREEDOMSというシリーズが表すように、「自由」な発想と「遊び心」に他なりません。是非、冬の暖かな部屋の中で、熱々の料理と合わせてみてください。

ABV
5.0%
IBU
20