先日リリースしたLAGER(West Coast Pilsner)「IN THE NAME OF KRUSH」に続き、今回はAleでKRUSHホップにフォーカス。
ホップのサプライヤーであり、ビールとホップの研究でお馴染みYakima Chief Hopsがホップの品種ごとに完成したビールに残留するホップ化合物をまとめたデータ『SURVIVABLE COMPOUNDS』。このデータに基づいて、KRUSHを最大限に活かせるよう、成分的にホップの組み合わせを試したのが今回のWest Coast IPAです。
KRUSH(HBC 586)ではリナロール(フルーティ、フローラル)、2MIB(フルーティ、アプリコット)の成分を多く残留させることができるとされています。そこにKRUSHよりも先にHBCホップから昇格し、正式な名がつけられ販売されているTALUS(HBC 692)をブレンド。KRUSHでは多く残すことのできないゲラニオール(フローラル、柑橘)をプラス。今回はこの2種の長所を組合せることにより、ホップアロマの相乗効果と複雑なアロマを期待して醸しました。
もちろん、化合物によって熱や発酵活動に耐えられるor耐えられない、溶けやすいor溶けにくいなど。また酵母との掛け合わせについても語りたいことは山ほどあるのですが、ここで長々と蘊蓄を語ってしまうとビールがぬるくなってしまいそう…。
モルトの構成にも一捻りを加えたこのビールには、上記のホップによる甘く複雑なトロピカルなアロマに、ココナッツのニュアンスも感じられ、IBU70のしっかりとした苦みで締まる。味わい深く飲みごたえのある一杯に仕上がっています。あまり難しい事は考えずに冷たいうちにどうぞ!!
- ABV
- 6.5
- IBU
- 70