Vertical

Helles w/ Specialty Coffee

東京は学芸大学の常設店『WR.』様の3周年を記念して作ったオリジナルビールは「Helles」×「Specialty Coffee」です。まずは、3周年おめでとうございます!今回のオリジナルビールでは、WR.様が提供している『Raw Sugar Roast』様のコーヒー豆を使用させて頂きました。コンセプトは「Helles(へレス)」と「Specialty Coffee」。コーヒーを使った多くのビールでは、濃色である場合が多いのですが、華やかで繊細なスペシャリティグレードのコーヒー豆を活かすには、クリーンで爽快な淡色のラガービールが最適だという仮説に、双方が自信を持って挑みました。選定したコーヒー豆は「Ethiopia Shentawane Sidamo Bensa Washed」です。難しい字面に見えるかもしれませんが、エチオピアのシダモ地方ベンサ地区シェンタウェン村の伝統的な水洗式で精製処理されたコーヒー豆という意味です。このコーヒー豆は、エチオピア南部の緑豊かな高地から遥々日本に運ばれてきたものです。まろやかで繊細な香りは、柑橘系を中心としていて、ジャスミンのようなフローラルさに加え、後味にはピーチやキャンディのような甘い余韻が漂います。この繊細なフレーバーを壊さないように、ホップは「Styrian Bobek(スティリアン・ボベック)」というジャスミンなどの共通のキャラクターを有したものを合わせることで、コーヒーのフレーバーを下支えする役割を期待しました。「Helles」といえばドイツスタイルのシンプルなラガービールです。ホップは過度ではなく、モルトの豊かな風味を楽しみつつ、スッキリとクリーンな味わいが特徴です。通常は副原料を用いることのないビアスタイルですが、今回の副原料であるSpecialty Coffeeのフレーバーを際立たせるためには真っ白なキャンバスのような役割を果たしてもらう必要がありました。エールではなく、ラガーにしたのもコーヒー豆のフレーバーを「Cold Brew Coffee」のように低温で繊細な抽出を行ないたかったからです。命名して頂いた「Vertical」には「垂直」という意味があります。コーヒー、そしてビールという異なる液体の交わり、そんな意味を込めて素敵な名前を付けて頂きました。繋がれ託されてきたバトン受け取り、最後まで丁寧に液体の中に閉じ込めました。

ABV
5.0
IBU
18