ORIGINALS plus

epana #2

上富良野町の江花珈琲焙煎所のコーヒー豆を使った【epana-エパナ-(Coffee Ale)】は今回が第2弾です。HOP KOTAN ORIGINALS+シリーズの中では珍しく、春夏と秋冬で年に2回作っていくシリーズになっています。春夏にはアルコール度数も低く、爽やかなアイスコーヒーのような淡色のCoffee Aleを、秋冬は冷えた体を温めるようなハイアルコールで、エスプレッソのように重厚で濃色なCoffee Aleを提供していく予定です。今回はと言うと、まさにエスプレッソのような味わいを目指した「Imperial Porter」をイメージしました。そのイメージを江花珈琲焙煎所のオーナー澤さんに伝えて、いくつものコーヒーサンプルをご提供頂き試飲を繰り返しました。多くの品種を提案して頂けて、本当に悩ましく、贅沢な時間を過ごしました。最終的には品種やその情報は遮断して、ブラインドで官能検査を行い、コーヒー豆を選定しました。名前にも含まれている通り、本当に最適な品種を選択できたのではないかと思っています。さて、今回採用したコーヒー豆は「ブラジル プラナウト農園 エスプレッソレディ」という品種です。名前のインパクトに偽りはなく、うっとりするような重厚感の後に、ほんのりやさしい甘みが膨らんでいきます。あまり酸味を表現したくなかったことから、焙煎度は高めのフレンチローストでお願いをしました。前回との違いは少量のコーヒー豆を麦汁で短時間だけ煮出していることです。これにより、深くて上品な苦みが麦汁にもたらされたと思います。もちろん、その分のホップの苦みは予め弱めに調整しております。つまり、ビタリングホップの一部をコーヒー豆に置き換えたようなものと理解して頂きたいです。さらに、前回の第一弾で確立した「Cold Brew & Dry Beaning」製法を再現し、およそ半量のコーヒー豆をCold Brew製法で低温の醸造用水で抽出し、さらに半量のコーヒー豆をDry Beaning手法で発酵中のビールに浸け置いて、何段階にも分けて投入しました。グラスに注いだ見た目はエスプレッソそのものです。極微炭酸な刺激がコーヒー豆のテイストを邪魔することなく、エスプレッソレディらしい重厚な味わいと甘やかな風味が表現できたと思います。シンプルに表現すると、まるでビールで抽出したエスプレッソのようです。起き抜けの濃いコーヒー代わりにいかがでしょうか。

HOP KOTAN ORIGINALS+では、ビールという自由で多種多様な飲み物を媒体に、魅力的な道産素材の発掘や残渣のアップサイクルの枠に留まることなく、共にこの土地を愛する人々の手がける製品を預かり、愛着のある原材料で、愛着を持ってもらえるようなビールを醸していきたいと思います。【epana-エパナ-】は春夏と秋冬の年2回のリリースを予定しています。次はまた春頃にお目にかかりましょう。

ABV
7.0
IBU
35